「機能性表示食品」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
健康や美容に良いとされる食品で、近年注目を集めています。しかし、機能性表示食品はどのようなもので、実際に健康にどのような影響を与えるのでしょうか?
本記事では、機能性表示食品の基礎知識から、種類や特徴、健康への影響、副作用などについて分かりやすく解説していきます。また、具体的な商品名も紹介するので、自分に合った機能性表示食品を選ぶ際の参考にしてみてください。
機能性表示食品とは?
「機能性表示食品」とは、健康や美容に効果があるとされる成分が含まれている食品のことです。
一般的な食品には栄養素が含まれていますが、機能性表示食品は、健康に良いとされる成分が特に多く含まれていることが特徴です。例えば、コラーゲンやプロテイン、オメガ3脂肪酸などが挙げられます。
機能性表示食品は、消費者が正しい情報を得られるようにするために、日本の厚生労働省によって定められた基準を満たしている必要があります。
機能性表示食品には、例えば「美肌に良い」とか「免疫力を高める」といった表示がされることがあります。しかし、これらの効果は個人差があり、必ずしも全ての人に同じような効果があるとは限りません。また、過剰に摂取することで健康に悪影響を与えることもあります。
したがって、機能性表示食品を摂取する場合は、適切な量や方法を守ることが大切であり、健康に影響を与えるリスクや副作用についても十分に理解することが重要です。
機能性表示食品の表示方法について
機能性表示食品は、一般食品と同様に表示基準が定められています。表示方法については、以下のような規定があります。
- 原材料名の表示
原材料名については、表示基準に従って表示する必要があります。また、表示する原材料名は、製品に使用された原材料のうち、重量が2%以上のものをすべて表示する必要があります。
- 栄養表示
機能性表示食品には、栄養表示が必要です。栄養表示には、食品100gあたりのエネルギー量や栄養成分の含有量などが含まれます。
- 機能性成分表示
機能性表示食品には、機能性成分表示が必要です。機能性成分とは、体の機能に影響を与える成分のことで、製品に含まれる機能性成分を表示する必要があります。
- 機能性表示
機能性表示食品には、機能性表示が必要です。機能性表示とは、製品の機能性に関する表示であり、消費者が製品の機能性を理解しやすくするために行われます。
- 著名表示
機能性表示食品には、著名表示が必要です。著名表示とは、製品に使用された機能性成分が、どのような効果を持つかを示す表示であり、消費者が製品の効果を理解しやすくするために行われます。
機能性表示食品の種類
機能性表示食品の種類については以下のようなものが挙げられます。
- 美容・健康食品
美肌効果やダイエット効果など、美容や健康に良いとされる効果がある機能性表示食品です。代表的なものに、コラーゲンやプロテイン、オメガ3脂肪酸、食物繊維などが挙げられます。 - スポーツ栄養食品
運動による疲労回復や筋肉の成長、パフォーマンスの向上など、スポーツに特化した機能性表示食品です。代表的なものに、BCAA(分岐鎖アミノ酸)やグルタミン、エネルギー補給食品などが挙げられます。 - 特定保健用食品(トクホ)
特定の病気や症状に効果があるとされる機能性表示食品です。例えば、血圧の調整やコレステロールの改善、疲れ目の改善などです。これらの食品は、厚生労働省が承認したものだけが「特定保健用食品」として表示されることができます。
機能性表示食品の特徴とは?種類や成分について
一般的な食品とは違い、機能性表示食品の特徴がいくつかあります。
- 機能性成分を含む
機能性表示食品には、体に良いとされる成分が含まれています。これらの成分は、身体の機能を改善したり、健康維持に役立つとされています。例えば、食物繊維やビタミン、ミネラル、抗酸化物質、プロバイオティクス、プレバイオティクスなどが挙げられます。
- 健康や美容に良い
機能性成分が含まれるため、機能性表示食品は健康や美容に良いとされています。例えば、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを下げたりするなど、機能性成分が健康に与える影響はさまざまです。また、美肌や美白、ダイエットなどの効果も期待されています。
- 指定の機能性成分が必要
機能性表示食品は、特定の機能性成分を含む必要があります。これは、製品に表示する機能性成分が厚生労働省に指定されているためです。指定されている機能性成分には、ビフィズス菌、L-シトルリン、DHA、EPA、グルコサミン、コンドロイチン、イミダゾールジペプチドなどがあります。
- 厚生労働省の認可が必要
機能性表示食品は、厚生労働省の認可を受ける必要があります。認可を受けるためには、科学的根拠に基づく効果の実証や安全性の確認が必要です。また、製品の表示内容や使用上の注意なども厚生労働省の基準に合わせて設定する必要があります。
健康に与える影響
機能性表示食品は、特定の成分が健康に対してどのような効果をもたらすかを表示することができる食品です。その効果には、以下のようなものがあります。
血糖値のコントロール:糖尿病の予防や改善に効果があります。
【最近の研究】機能性表示食品に含まれる成分が、血糖値の上昇を抑制することが示されています。例えば、玄米や豆類などの食品には、血糖値を上昇させる炭水化物が少なく、食物繊維やたんぱく質が多く含まれています。
血圧のコントロール:高血圧の予防や改善に効果があります。
【最近の研究】機能性表示食品に含まれる成分が、血圧を下げることが示されています。例えば、乳酸菌やオメガ3脂肪酸などの成分が、血圧の上昇を抑制するとされています。
コレステロールのコントロール:動脈硬化の予防や改善に効果があります。
【最近の研究】機能性表示食品に含まれる成分が、コレステロールの上昇を抑制することが示されています。例えば、イソフラボンや植物ステロールなどが、コレステロールの吸収を抑制するとされています。
免疫力の向上:免疫力を高めることで、風邪やインフルエンザなどの病気を予防する効果があります。
【最近の研究】機能性表示食品に含まれる成分が、免疫力を向上させることが示されています。例えば、乳酸菌やビタミンC、亜鉛などが、免疫力を高めるとされています。
腸内環境の改善:腸内環境を整えることで、便秘や下痢などの腸のトラブルを予防する効果があります。
【最近の研究】腸内環境改善についての研究:機能性表示食品に含まれる成分が、腸内環境を改善することが示されています。例えば、食物繊維やオリゴ糖などが、腸内環境を整えるとされています。
これらの研究は、機能性表示食品が健康に与える影響について、科学的な根拠を示すものです。ただし、効果や効能には個人差があり、一概にすべての人に効果があるわけではありません。また、摂取する量やタイミングなどによっても効果が変わることがあります。適切な摂取方法については、専門家に相談することをおすすめします。
機能性表示食品の紹介
【美容・健康食品】
- コラーゲンサプリメント:美肌効果や関節の健康維持に効果があるとされる
- プロテインパウダー:筋肉の増強や体力アップに効果があるとされる
- オメガ3脂肪酸サプリメント:血流改善や認知症予防に効果があるとされる
- サプリメント食物繊維:便秘改善や腸内環境改善に効果があるとされる
【スポーツ栄養食品】
- BCAAサプリメント:筋肉疲労の軽減や筋肉合成の促進に効果があるとされる
- グルタミンサプリメント:筋肉の疲労回復や免疫力アップに効果があるとされる
- エネルギージェル:長時間の運動による疲労や低血糖の防止に効果があるとされる
【特定保健用食品】
- ブルーベリーサプリメント:目の疲れや視力低下の改善に効果があるとされる
- ガーリックサプリメント:コレステロール値の改善や動脈硬化予防に効果があるとされる
- イチョウ葉エキスサプリメント:認知症予防や脳機能の維持に効果があるとされる
具体的な商品例
①カロリミット
桑の葉イミノシュガー・キトサン・茶花サポニン・ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。本品は、食事の糖や脂肪の吸収を抑えて、食後の血糖値と血中中性脂肪値の上昇を抑える機能があります。またブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、脂肪の代謝を助け消費しやすくする機能、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能が報告されています。
https://www.fancl.co.jp/calo/index.html
②ヴァームスマートフィットウォーター
体脂肪を減らすには、適度な運動が効果的です。本品に含まれる3種のアミノ酸から構成されるアラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物は、10分程度の歩行などの身体活動との併用による脂肪の分解と消費する力をより高める働きがあるので、脂肪の代謝を上げ、体脂肪をさらに減らすことを助けます。本品はBMIが高めの方に適しています。
https://www.meiji.co.jp/products/sports/4902705035706.html
③ロートV5
ものを見る力は5つの要素などで支えられています。見る力を維持するためには、日々のバランスのとれた食生活が大切ですが、不足する分はサプリメント等で補うのがおすすめです。ロートV5aはくっきり見る力※1を改善するルテイン・ゼアキサンチンを含有します。
https://jp.rohto.com/v5/
コーヒー豆由来クロロゲン酸類とGABAを含む機能性表示食品。コーヒー豆由来クロロゲン酸類が、気温や室温が低い時などの冷えにより低下した血流(末梢血流)を改善し、低下した末梢皮膚温の回復を助けます。GABAが、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)の改善に役立ちます。また、GABAが、肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助けます。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
④est(エスト)リキッドサプリメント
コーヒー豆由来クロロゲン酸類が、気温や室温が低い時などの冷えにより低下した末梢血流を改善。末梢皮膚温の回復を助けます。さらに、GABAが睡眠の質*1の改善に役立ちます。GABAは、肌の弾力を維持し、肌の健康*2をサポートします。さあ、あなたも1日1本、おやすみ前の新習慣を。
https://www.sofina.co.jp/est/products/liquidsupplement/
⑤ネルノダ
眠りの深さを促し、すっきりした目覚めの向上に役立つ機能や、仕事や勉強などによる一時的な疲労感や精神的ストレスを緩和する機能をもつ機能性関与成分GABAを100mg配合。 その他成分として、ヒハツ抽出物7.5mgとショウガ抽出物4mgの2種のスパイス抽出物やビタミンB2、B6、B12を配合しています(注:機能性関与成分ではありません)。飲みやすいすっきりオレンジ味(無果汁)です。
https://www.house-wf.co.jp/products/detail.php?cd=089821
⑥ヘルシア緑茶
脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含んでおり、脂肪を代謝する力を高め、エネルギーとして脂肪を消費し、内臓脂肪を減らすのを助けるので、内臓脂肪が多めの方に適しています。
https://www.kao.co.jp/healthya/product/tokuho/ryokutya/
⑦森永毎朝爽快 ヨーグルト味
ラクチュロースは善⽟菌の代表であるビフィズス菌を増やすオリゴ糖の⼀種です。
https://www.morinagamilk.co.jp/products/brand/maiasa_soukai/
分解・吸収されずに大腸まで届き、大腸にいるビフィズス菌と出会うことでビフィズス菌の増殖を助けてくれるのです。「毎朝爽快」「毎朝爽快Light」はラクチュロースを4.0g配合!腸内のビフィズス菌を適正に増やし、おなかの調子を良好に保つドリンクです。
⑧まろやか黒酢
柑橘由来のポリフェノール(モノグルコシルヘスペリジン)178mgを配合した黒酢ドリンクで、血圧が高めの方や血流を改善したい方にお勧めの1本。
https://www.morinagamilk.co.jp/products/drink/kurozu/1669.html
国産純玄米黒酢を使用し、黒糖&りんご味の飲みやすい味わいです。
デメリットや副作用について
機能性表示食品には副作用がある可能性がありますが、一般的には安全であり、副作用が報告されることはまれです。
ただし、一部の人々には、機能性表示食品の成分に対してアレルギー反応を起こしたり、過剰な摂取や長期間にわたる摂取により体に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、ビタミンやミネラルなどの成分が含まれる機能性表示食品に関しては、過剰摂取によって中毒症状が起こる場合があります。そのため、機能性表示食品を適切な量・方法で摂取することが重要です。
また、機能性表示食品によっては、他の医薬品やサプリメントとの併用によって相互作用が起こる可能性があります。そのため、医師や薬剤師に相談したうえで、機能性表示食品を摂取することが推奨されます。
他にも考えられるデメリットとしては以下のようなものがあります。
- 食品の品質に関する問題:機能性表示食品は、市場に出回る前に良質で安全であることが要件とされています。しかし、製造過程や貯蔵過程での不適切な扱いにより、微生物や有害物質が混入する可能性があります。
- 他の栄養素の欠乏:機能性表示食品には、特定の栄養素や成分が含まれている場合がありますが、それ以外の栄養素が不足している場合もあります。摂取量を制限することによって、健康に必要な他の栄養素を摂取できなくなる可能性があります。
- 経済的負担:機能性表示食品は、一般的な食品よりも高価であることが多く、長期的な摂取による経済的負担が問題となる場合があります。また、機能性表示食品には個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではないため、効果が実感できない場合には、余計な費用を負担することになります。
一般的に、機能性表示食品の副作用についてはまだ研究が不十分なため、摂取する際には注意が必要です。また、個人差もありますので、自己判断せずに医師や専門家の意見を聞くことが重要です。
まとめ
本記事で解説した通り機能性表示食品とは、特定の栄養成分や食品添加物が健康に良い影響を与えることが科学的に証明された食品です。
種類は美容・健康食品、スポーツ栄養食品、特定保健用食品などがあり、各種類ごとに商品名も豊富にあります。ただし、厚生労働省の承認を得ていない商品には注意が必要で、副作用もあるため医師の指導のもとで摂取することが望ましいです。
機能性表示食品は、適切な摂取方法で健康維持や疾患予防に役立つ可能性がありますが、栄養素や成分に頼りすぎず、バランスのとれた食生活と適度な運動が健康にとって重要であることを忘れてはいけません。
日々の適切な食事管理をした上で、少しスパイスを加える感覚で活用するといいですね。
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